アジア式農業の特徴
アジアの農業の特徴として、まず、挙げられるのは、
家族労働中心で零細経営が多いという点です。
日本などの先進国を除いて、
手労働が中心です。
どうしても、
多くの労働力を投入する必要性があります。
そのため、労働集約的経営と言えます。
人口が多く、生産される米や小麦はほとんど自給用です。
(労働集約的で自給的農業であるため、
集約的自給的農業とも呼ばれます。)
労働集約的に手間ひまかけて生産していますが、
肥料や農薬をあまり使わない経営をしているため、
土地生産性が多くなく、
労働力人口が多くて、労働生産性は極めて低いです。
アジア式稲作農業
アジア式稲作農業とは、
労働集約的に行われている稲作のことです。
アジアで最も重要な農作物は米ですよね。
米は熱帯性の植物であるため、
高温多湿の地域でなければ、
栽培することができません。
栽培に適した年降水量は1000mm以上の多雨地域で行われる必要があります。
具体的には、
東アジアから南アジアの沖積平野で行われています。

特にデルタ(三角州)で行われています。
- インドのガンジス川
- タイのチャオプラヤ川
- ベトナムのメコン川
などの大河川の下流域にデルタが発達しているため、
盛んに稲作が行われています。
米は自給作物として、
ホン川デルタなどを除いて、
単作で行われています。
稲作は平地だけではなく、
丘陵地帯でも田んぼにして行われています。
丘陵地帯の田んぼを棚田といいます。
米以外の作物のときには段々畑といいます。
棚田で有名な地域は、
- 日本
- 中国の華南
- フィリピンのルソン島
- インドネシアのジャワ島
などです。
日本やフィリピンやインドネシアは
島国でありながら、平地が狭く、人口密度も大きいために、
人工を扶養するためには斜面も利用する必要がありました。
アジア式畑作農業
アジア式畑作は、
年降水量が300mm~1000mmである、
内陸の乾燥地域から高緯度の冷涼地域では主に畑作が行われている。
- 中国の華北・東北
- インドのデカン高原
などが中心です。
アジア式畑作農業の栽培作物
自給作物として、
- 小麦
- あわ
- こうりゃん(もろこし)
- トウモロコシ
などの雑穀や豆類などに加えて、
商業用作物として、
- 綿花
- 茶
- サトウキビ
などそそれぞれ栽培しています。
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