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沖積平野~扇状地・氾濫原・三角州~

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地形環境
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前回、堆積平野のお話をしました。

小地形-堆積平野-
侵食平野と堆積平野 以前、投稿した 準平原や構造平野というのは 大地形上の平野でした。 これらをまとめて侵食平野といいました。 先カンブリア時代からの大きな造山運動で、 非常に険しい山が海上にでて、 陸地を形成しました。 その上、長年の侵食...

今回は堆積平野を構成する
沖積平野ちゅうせきへいやについて見ていきましょう。

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沖積平野の構造

沖積平野の基本的な構造として、
上流から順番に、

扇状地せんじょうち氾濫原はんらんげん(自然堤防帯)→三角州さんかくす

となります。

三角州も氾濫原の一部と考えることもできますが、
高校地理では分けて考えます。

大切なのは、
前回も言いましたが、
これらの地形を作るのは
マントルなどの力ではなく、
河川、川なのだということです。

扇状地

川が山を削り、削り取られた土砂が
谷の出口にのところに堆積したのが、
扇状地です。

扇状地で堆積する土砂は、
川の上流なので流れも急で
重いものが堆積するため、
砂よりも礫が堆積するのです。

 

氾濫原

川の中流で、河川の氾濫と堆積を繰り返して、
形成される氾濫原といいます。

氾濫原~自然堤防・後背湿地・三日月湖~
氾濫原の概要については、 において、簡単に書いてありますので、 ぜひ見ておいてください。 今回は氾濫原について詳しく見ていきます。 三日月湖(河跡湖・牛角湖) 河川が山地から平野部に流れると、 勾配がなだらかになるため流れが遅くなっていきま...

氾濫原に関して、
三日月湖や後背湿地や自然堤防については
上のリンクを参照してください。

氾濫原では砂が堆積します。

三角州

川の河口付近で砂や粘土が堆積されてできるのが三角州です。

三角州では泥が堆積します。

三角州の種類と特徴: 鳥趾状三角州、円弧状三角州、カスプ状三角州の解説
三角州の詳細な解説。鳥趾状、円弧状、カスプ状三角州の特徴や形成過程をわかりやすく説明。」
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川の流れ方

伏流

上流の扇状地には砂礫が堆積しているので、
川の流れが地下に染み込んでしまいます。

したがって、川の流れは地表には見えません。

この地下水を伏流ふくりゅうといいます。

蛇行

氾濫原の川の流れはどうなるか?

扇状地は谷の出口にできますから、
やや傾斜があります。

ところが、氾濫原はほとんど傾斜がない土地になります。

水は、少しでも低いところを選んで流れようとするので、
平坦に近い氾濫原の場合は、
あっちこっちに曲がっていきます。

なので、
川の流れが蛇のように曲がっています。

これを蛇行だこうといいます。

分流

三角州の場合はどうなるでしょうか?

広い海に出ていく間際で、
土砂の堆積が、川の細い1本路ではなくて、
複数に広がりを見せてきます。

川の流れはそれに応じて、
分流ぶんりゅうしていくということです。

 

このように川の場所、それぞれによって、
川の流れは違っていきます。

沖積平野と農業

沖積平野における農業をみていきましょう。

扇状地の農業

扇状地の場合は水はけが良いため、
米作りをするような水田には適していません。

水はけの良い土地が適した果樹園などに使われる事が多いです。

絹織物が盛んだった頃には、
桑畑になっていることが多かったようです。

桑の葉は絹の原料である生糸を作るカイコの餌です。

氾濫原の農業

氾濫原の場合、
氾濫原というぐらいですから氾濫、洪水が繰り返されます。

氾濫が起こると
河川の両岸に土砂を堆積させ、
自然にできる堤防(自然堤防しぜんていぼう)を形成します。

それから河川の周辺は水浸しになります。

そこには後背湿地と呼ばれる湿地帯ができ、
扇状地とは逆に、水田に適しています。

このような土地利用の特徴は、
三角州においても同等です。

沖積平野と集落

扇状地の集落

さらには、
人々はどこに住むかという問題がありますね。

農業あってこその集落形成です。
農業ができる土地があって、
住居が決定しました。

人が住むためには、
水が必要です。

集落は水の得られるところにあります。

扇頂の集落形成

扇頂の場合、
扇頂は扇状地の最上流部に位置しています。

扇央・扇端に比べると、
勾配が大きく、河川が急流です。

土砂災害も多く、大規模な集落が形成しづらかったのです。

 

しかし、山地と平地の境界点なので、
交易路として、宿場町や市場町が成立することもありました。
このような集落を谷口集落といいます。

扇央の集落形成

さっきも説明したとおり、
地表では水が得にくいです。

この場合、人間たちはどこに住むかといえば、
扇状地の終わりあたり、切れ目のあたりになると、
伏流がまた湧き水のように地表に出てきます。

そのあたりに集落ができることになります。

そういった扇状地の一番端っこのあたりのことを、
扇端といいます。
扇端は湧き水のある湧水帯です。

氾濫原・三角州の集落

氾濫原の場合は、
氾濫を起こしやすいため、
低い土地に家を建てておくと、
すぐに洪水でだめになってしまいます。

そこで、人々はやや小高いところに家を建てます。

川の両岸が小高い堤防になっています。
氾濫のたびに土砂が堆積して、
川の両岸に自然に堤防ができます。
そういった自然堤防上に集落ができます。

三角州の場合、

氾濫原とほぼ同様です。

三角州のある河口付近は、
海上交通や河川交通の結びつくところでした。

交通の要地でした。

また、農業用水も豊富で、
土地も肥沃なことが多く生産力も高い。

そこで、
三角州の土地に都市が形成されることも多くなります。

太田川の三角州の広島市のように、
三角州上に大都市ができている例も少なくありません。

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