低気圧とは?
周囲と比べてその辺りの空気の気圧が低い空間を低気圧といいます。
低気圧の種類
低気圧は温帯低気圧と熱帯低気圧に分けられます。
温帯低気圧
温帯低気圧とは、温帯から冷帯地域にかけてできる
暖気と寒気がぶつかるところにできる低気圧です。
前線が発達します。
熱帯低気圧
熱帯から亜熱帯の海洋上で発生する低気圧を熱帯低気圧といいます。
熱帯低気圧は雨風強く、被害も甚大な規模になります。
日本では、熱帯低気圧である台風が特に8月9月によく上陸します。
熱帯低気圧の発生原因
熱帯には、亜熱帯高圧帯から吹き出される貿易風が収束する地域です。
そのため、上昇気流が絶えず起きます。
![](https://www.h-geography.net/wp-content/uploads/2020/04/59e2fec6c6bc4b414029eb3d53f6eb4f-160x90.png)
さらに熱帯なので、当然、地上部も暖かいです。
上昇気流によって、海上の湿った空気の中に含まれている水蒸気も上昇します。
上昇した水蒸気は冷たい上空の空気に冷やされて凝結します。
水が蒸発する場合は、周りから熱を奪いますね。
これは気化熱といいました。
水が凝結する場合は、水蒸気が持っていた熱(潜熱といいます)を
気化熱とは反対に周りに熱エネルギーを与えます。
この辺りが気になる人は「エネルギー保存の法則」で調べましょう。
以上のことから、
熱帯低気圧は海水温の高い海洋上で強力に発達するということがわかっていただけたかと思います。
ちなみに熱帯低気圧は、
地球の極側に向って左へ
地球の赤道側に向って右へ
吹きます。
ですから北半球では反時計回り。
南半球では時計回りに吹きます。
これは貿易風や偏西風と同じで、
コリオリの力が働いているからです。
台風の極側と貿易風
台風の赤道側と偏西風の風向は同じです。
覚えやすくなったでしょうか?
熱帯低気圧の地域別の呼称
熱帯低気圧は地域によって呼び方がかわります。
フィリピン近海で発生する東アジアを襲撃するものを台風(あるいはタイフーン)
インド洋やベンガル湾で発生する南アジアを襲撃するものをサイクロン
カリブ海で発生しメキシコ湾岸を襲うものをハリケーン
といいます。
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