マレーシアの地誌

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マレーシアの地誌を見ていきましょう。

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マレーシアの基本的情報

マレーシアの地形

マレーシアはマレー半島の南部と東はカリマンタン島の北部サバサラワク領からなります。

国土の70%が熱帯林です。

半島部は南北に走る中央山脈で一旦山脈などとこれを挟む沿岸と南の平野部からなり

カリマンタン島北部は沿岸の狭い平野部と、内陸の山岳地帯からなり、多くの河川が流れています。

マレーシアの気候

気候に関してです。高温多湿の熱帯雨林気候が展開しています。

そのため、気温の変化が非常に少なく、およそ24℃から32℃で気温が推移していきます。

10月から2月の間は北東モンスーンが吹くため、多量の雨が降り、特にマレー半島の東岸部は多雨になります。

6月から9月は逆に雨は少なくなるそうです。

首都クアラルンプール1月の平均気温は26.9°℃、7月の平均気温は27.5°c。気温の年較差は0.6°しかありません。

年平均気温は27.3°c。年降水量は2670 mm 降ります。

マレーシアの社会

マレーシアの社会について見ていきましょう。

マレーシアの民族構成

マレーシアの住民構成です。

マレーシアはマレー系が67%、中国系が25%、インド系やタミル人が7%が混在する多民族国家です。

最大の住民はマレー系です。国教であるイスラム教を信仰しています。

中国系はマレーシアがイギリス植民地時代に移住してきた労働者の子孫か、あるいは20世紀初頭の中国の経済的混乱から逃れてきた難民の子孫が多いそうです。

マレーシアにおける最大の国民はマレー系ですが、マレーシア経済を支配してるのは中国系です。

ブミプトラ政策

マレーシアでは1971年に中国系とマレー系との経済格差を埋めるため、マレー系優遇政策であるブミプトラ政策を実施しました。ブミプトラ政策によって、イスラム教を国教を回る英語国語として雇用や大学入学などマレー系の優遇政策が進められていきました。もちろん中国系やタミル人の反発が大きく暴動やデモが起きたりもしました。

ブミプトラとは、土着の民という意味があり、マレー人及びサバ州のカラザン人やサラワク州のイヴァン人などその他の先住民を含めてブミプトラと言います。

一方の中国系やインド系タミル人などが非ブミプトラとされます。このようにマレーシアは多民族国家です。そのため民族間の経済的不均衡をいかにして是正するか?、これがイギリスからの独立前後から今日に至るまでマレーシアの最大の課題となっています。当然経済成長を目指していきますが、同時に民族間の経済格差を是正していかなければなりません。その考え方がマレーシアの経済開発の基本理念となっていきます。マレーシアのこれまでの経済成長率を見ると1971年から1990年にかけては年率6.7パーセント1991年から2000年にかけては年率7.1%と高い成長を達成しました。しかし、2000年代に入ると2001年から2010年にかけては年率5.1%やや鈍化して行きます。この経済成長が鈍化した要因の一つとしてブミプトラ政策に問題があると指摘する声もあります。これまでのブミプトラを優先する政策は妥当であるが、その実施過程で経済成長を阻害する要因にもなっているとしてブミプトラを優先する政策の見直しを説く者も現れました。しかしブミプトラ政策の見直しの声に対してはマレー系右派団体から反対の声もあります。マレーシア政府はブミプトラ政策という用語を公的には使っていません。あからさまなえこひいきは存在しないという立場です。一般的にブミプトラ政策と呼ばれているのは1971年に導入された新経済政策を指すことがありますが、あくまでこれはブミプトラ政策の一部にしか過ぎません。マレーシアがイギリスの植民地時代だった頃よりブミプトラ政策の原型がありました。これを嫌って中国系が分離独立して建国したのが現在のシンガポールです。

マハティール首相とルックイースト政策

マレーシアは1981年時の総理大臣マハティールでした。マハティールは2018年よりもう一度首相として再登板している人です。日本に習った経済政策を目指すルックイースト政策を開始しました。これは勤勉で個人の利益よりも集団の利益を優先する日本人的な価値観を学ぶことが主な目的だったと言われています。

パーム油

マレーシアはパーム油の一大生産地です。パーム油とはアブラヤシというヤシから採れる植物油のことです。

パーム油の原産地

原産地は西アフリカと言われています。1848年、インドネシアに持ち込まれました。これ以来、東南アジア地域を中心に栽培が拡大してきました。2015年には生産量では大豆油を抜いて、パーム油は生産量が植物油として世界最大となりました。アブラヤシの果肉からパワー油を採取し、これらはお菓子やインスタント麺、マーガリン、アイスクリームなどの加工食品または洗剤や石鹸、化粧品、医薬品などに幅広く利用されています。普段の生活の中でパーム油は植物油脂と表記されますので、馴染みがないかもしれませんが、日本では年間一人当たり4 kL 以上も消費していると言われており,生活には無くてはならないものです。

アブラヤシを育てるためには高温多湿な気候と十分な日照時間が必要です。そのためマレーシアやインドネシアなどの気候は栽培条件に適しています。生産量を世界的に見るとインドネシアとマレーシアの生産量が突出しており、両国で世界の90%近くの生産量を誇ります。両国において生産されたパーム油は国内での消費もありますが、特に健康志向の強い先進国に向けて輸出される傾向があります。

近年ではインドや中国にも輸出されるようになりました。日本も両国から輸入しており、両国の対日輸出品目にはパーム油が登場します。日本では菜種油についで消費量が多い油脂です。アブラヤシは一度植栽すると年間を通じて果実の収穫が可能であるため、非常に生産性が高い植物です。単位面積当たりの収穫量が極めて高いという特徴があり、大豆の10倍とも言われています。そのためパーム油は植物油脂の中で最も価格が安価であるため、利用が進んでいます。近年はパーム油をバイオディーゼルの燃料としても利用する機会が増えていて、生産が拡大しています。

しかしパーム油の生産つまりアブラヤシの栽培には様々な問題が生じています。

アブラヤシ栽培の問題点

アブラヤシ栽培の問題点とは何かについてお話をしましょう。最も大きな問題は環境破壊です。パーム油の生産が拡大すればするほどアブラヤシ栽培地を拡大しなければなりません。これによって熱帯雨林を伐採し、アブラヤシの実を植栽するプランテーション農園が造成されていきました。熱帯林が伐採されるだけでなく、単純化したアブラヤシの栽培農園のため多くの生態系が失われていきました。

それだけではなく、森林火災を誘発し、2015年には塩害が国際的な問題となりましたまた強制労働や児童労働など農園労働者の人権問題も顕在化しています。

商業目的のためもともとそこで暮らしていた人たちの土地を強奪することもあります。

近年はアブラヤシ栽培地の拡大のため泥炭地の開発も進んでいます。しかし、泥炭地は多量の炭素を溜め込んだ場所であるため、開発によってここから二酸化炭素が放出され地球温暖化への影響も非常に懸念されています。

マレーシアでは古くから天然ゴムのモノカルチャー栽培が発達していました。これはモータリゼーションの進展に伴ってタイヤ需要の増大が背景にありました。しかし合成ゴムの登場とゴム状の老木化によって脱モノカルチャーが進められ変わってアブラヤシ栽培が営まれるようになりました。

マレーシアはアブラヤシ栽培地を拡大しパーム油の生産量を増やしました。その量は過去40年間で20倍に増大しました。

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